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トマノ耳山頂より向かって右から、オキノ耳(1977m)、一ノ倉岳(1974.2m)
および茂倉岳(1977.9m)を望む |
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何故か、この日の頂上にはかなりの数のトンボがおり、皆、優雅に飛んでいた。僕はこのトンボ達の姿を眺めながら、おにぎりを頬張った。
山頂での景色を1時間ほど楽しんだ後、下山にかかることにした。実は登路の途中で、帰路はマチガ沢でも下ろうかな?と密かに思っていたのであるが、山頂からマチガ沢に残る雪渓の量を見て、これは下手をすると雪渓を踏み外す危険性もあるなと考えて、結局の所は、おとなしく登路の天神尾根を下ることにしたのである。
途中、大休止をとりながら、ゆっくりと3時間近くかけて、天神平に無事降り立った。
冒頭、24年ぶりの谷川岳と書いたが、よくよく考えると、無雪期の谷川岳にはほとんど来ておらず、おそらく、夏の谷川岳は今回が初めてであろう。
そして、天神平駅よりロープウェイで下った訳であるが、この時、とんでもないものを目にしてしまったのである。
それは、天神平駅よりロープウェイで数百メートル下った辺りでの出来事である。何気なくロープウェイの下を走る田尻尾根の登山ルートを眺めていると、ルート上を黒い物体がうごめいているではないか。何だろうと目を凝らして見ると、何とそれは可愛らしい小熊であった。それも2匹がルート上の立木を相手にせっせと爪を研いでいるではないか。
ワ〜! 熊だ! 珍しい! と見ていると、小熊だけでなく、その直ぐ脇に人間の倍もありそうな大きな熊がいたのである。幸いにしてロープウェイからの眺めなので、どうということはないが、もし、自分があの登山路を下っていたらと思うとゾッとした。この予期せぬ出来事にカメラのシャッターも切れず仕舞いで画像をご紹介できないのが残念であるが、田尻尾根を登山ルートに使われる方々はくれぐれもご注意下さい。
とんだハプニングに出くわしたが、下山後、時間があったので、車で一ノ倉沢まで散策に出かけることにした。午後だったので、あいにくの逆光で、あまり良い写真は撮れなかったが、久しぶりに雄大な一ノ倉の自然美を満喫することができ、大いに満足して帰路についた。
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トマノ耳山頂よりオジカ沢の頭、川棚ノ頭(1845.7m)
および、遠く万太郎山(1954.1m)を望む |
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トマノ耳山頂よりマチガ沢を望む |
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山頂直下に残っていた雪渓にて |
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登路で見かけた高山植物
ニッコウキスゲ (ゆり科 キスゲ属) |
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登路で見かけた高山植物
ベニサラサドウダン (つつじ科 ドウダンツツジ属) |
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登路で見かけた高山植物
イワシモツケ (ばら科 シモツケ属) |
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これはおまけです
(一ノ倉沢出合より一ノ倉沢を望む) |
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