屋久島の旅(道中記)
2004年9月3日〜8日
その4
春田浜のスイミングゾーンと外海
■9月8日(島内滞在6日目)
 浜で泳いだ後、宿に戻って朝食をとり、8時にはすでに空港に着いていた。レンタカーを返し、あとは飛行機が飛ぶのを待つばかりだ。

 といっても、あくまでキャンセル待ちの整理券なので、どの飛行機に乗れるかは判らない。36人乗りの第1便の定期便が出たが、66〜70番目の整理券を持つ僕らは、当然その機には搭乗できなかった。

 2機目は64人乗りのYS11だった。定期便だ。さて、これに乗れるかどうかは、キャンセルがどれだけ出るかにかかっている。69番目までしか乗れなかったら、後の一人は誰にしようか・・・などと、友人と冗談を言いながら待っていると、運良く、全員この機に搭乗することができた。
5日間お世話になった民宿「杉の里
 僕らが搭乗したのは臨時便ではなく定期便の為、満席表示であったが、搭乗手続きが始まっても、予約客はほとんど現れなかった。そりゃそうだろう。そのほとんどは島に来ていないのだ。

 鹿児島からの羽田行きの乗り継ぎは、比較的スムーズにいき、僕ら中年登山隊5名は2日遅れで、無事、羽田空港に降り立ったのだった。
民宿「杉の里」さんの番犬「ゴン」ちゃん
5日間もご厄介になっていると、結構仲良くなるもんだ・・・
■編集後記

 おそらく、友人に誘われなかったら、この時期に自ら屋久島に足を運ぶことはなかったのではないかと思う。理由は慢性的な運動不足で、とても2000メートル級の山に進んで登ろうという気力と自信が沸いてこない為だ。情けない話だが、これが偽らざる現実である。

 山登りに関しては、昔取った杵柄とはいえ、歳と共に自分の体力の衰えは承知しており、その限界もほぼ判っているつもりである。

 この心配は、案の定、宮之浦岳登山の頂上直下で的中してしまった。気力はまだかろうじて残っていたのだが、足がつりそうになり、こればかりは気力で跳ね飛ばすことは困難だった。だましだまし登って、どうにか筋肉痙攣は避けることができたが、間一髪の登山だった。
屋久島空港の駐車場から見える宮之浦岳の山並み
 でも、同世代の連中で、見知らぬ土地を旅するのもなかなか楽しいもんだ。一人旅では味わえない色々な楽しさがあるし、なにより、何をするにも心強いのだ。一人なら夕食も簡単に済ませてしまうところだが、皆で色々なお店を巡って、ワイワイガヤガヤするのもなかなか楽しいもんだ。

 皆、まったく異なる世界で仕事をする仲間なので、お酒を飲みながら会社や仕事の話をすることもほとんどない。

 屋久島は、ほぼ僕の想像した通りで、自然豊かな良い所だった。多くの場所はまだ観光化していないので、大自然を思う存分に楽しめるのだ。そんな大自然が目の前にあるのだから、欲を言えば、最低1週間位は滞在し、じっくりと楽しんでみたい所である。
屋久島〜鹿児島間の帰りに乗ったYS11
(64人乗り)
 将来、再び訪れる機会があったら、今度は是非とも真冬に訪れ、冠雪の宮之浦岳を眺めてみたい。できれば登ってみたいが、さて、そういうことが将来の僕に出来るかどうかはまったくわからないが・・・。
これで屋久島ともお別れだ・・・
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