2019年3月9日
(2019年3月19日追記)
エアークリーナー変更&パワーチェック
Vol. 146
交換前(純正のエア−クリーナー)
 エンジンをC32Bに換装し、ハイカムを組んだことで、馬力が約340PSとなった。330PSより上の領域では、純正のエアークリーナーでは、スムーズなエアーが入ってこないようで、6700rpm位から上のPowerの延びが今一であった。

 これを改善する為に、キノコタイプのエアークリーナーに変更することにした。実績を考えて、KSP製のエアークリーナーを選定した。
 換装後のパワーカーブが知りたかったこともあり、交換はKSPにお願いすることにした。KSP製のエアークリーナーは、競技用の位置付けなので、アクセルを全閉にした時のスロットルの動きのタイムラグを作っている「ダッシュポッド」は取り外すことになる。

 今のエンジンはV Proで制御しているので、ダッシュポッドを取り除いても、回転数の急激な落ちは無いだろうとの予測であったが、最終的には作業完了後に自走してみないと何ともいえない。
取り外したダッシュポッド
純正のエアークリーナーを外した状態
 ベテランのUさんが作業を行ってくれたので、換装は40分程で完了した。エンジンをかけ、アクセルをあおってみる。アクセルを離した時のエンジン回転数の落ち方も、今までと何ら変わりがなく、ホッとした。
 空気抵抗を極限まで少なくする為、純正のゴム蛇腹に代わり、アルミパイプで直結し、エレメントはスロットルにダイレクトマウントです。
エアークリーナー交換後
エアークリーナー交換後
 エレメントは、コットン+ステンレスメッシュで出来ていることで、吸気音は常用レベルに抑えているとのことです。
 さて、ダイナモでパワーチェックです。2回測定して頂き、Max. 340.8馬力でした。Max. トルクは36.6kgmでした。6700rpm〜7400rpm付近までのパワーカーブはより直線的になりました。
ダイナモでパワーチェック
ダイナモでの測定結果(馬力とトルク)
 少し走ってみましたが、7000rpm付近から上の領域では、それなりの吸気音でした(笑)。この回転域の正確な延びは、サーキットで走ってみないと何ともいえませんが、少し走った限りでは、なかなか良いフィーリングでした。
■追記(2019/3/19)
 純正エアークリーナー装着状態で、T3TECのダイナパックで計測した結果に、KSP製キノコ型エアークリーナー装着状態で、KSPでのダイナモでの計測結果を強引に重ねてみた。その結果を右のグラフに示す。このグラフの単位は、修正前の計測馬力で示しているので注意されたし。

 この結果から、6500rpm〜7500rpmにかけて、KSP製エアークリーナー装着状態のほうが、パワーが直線的にのびていることが良くわかる。両者の計測方法が異なるので、単純な比較は少し乱暴かもしれないが、修正前の最大馬力で比較すると、両者の差は11.9PSあった。

 エンジンパワーが330PS超になると、純正エアークリーナーの形状と構造では、そのパワーを最大限に発揮する十分なエアーが取り入れられていないことを予見できる結果となった。

 2019年3月11日、鈴鹿サーキットのレーシングコースを走ってみた限りでは、6500rpm〜7500rpmまでの高回転域では、純正エアークリーナー装着時に比べ、明らかにノビが良くなったことが体感できた。

 また、心配していた低回転域でのもたつき感だが、鈴鹿までの高速道路と一般道での往復、およびレーシングコースを走った限りでは、まったくそれは感じられなかった。
純正エアークリーナー vs KSP製
エアークリーナーの
パワー測定結果の比較