平成の気まぐれ山行記 2001年10月13日作成
中央アルプス・木曽駒ヶ岳&宝剣岳
2001年10月3日
その3
宝剣岳山頂より極楽平、遠く空木岳&南駒ヶ岳を望む
 岩場を下る途中、面白い岩があったので、同行者と交代で記念撮影をした。(左の上から2番目の写真。) 写真を撮ったこの場所の下は、千畳敷に向かってスパッと切れ落ちており、スリル満点だった。昔の山行では、そのほとんどが団体行動なので、行動中に好き勝手に写真など撮れる訳もなかった。だから、今回はのんびりと登り、のんびりと休み、のんびりと下ることをモットーにしていた。

 宝剣岳から下り始めて30分ほどで極楽平に到着した。稜線漫歩ともここでお別れなので、少し休憩することにした。ここで、最後のミカンをほおばった。休んでいると、二人連れの熟年の女性が千畳敷から登ってきた。もう3時近かったので、まさか今日中に宝剣岳を廻って下るとも思えず、行き先を訪ねてみると、今日は宝剣岳を越えて、稜線上の小屋泊まりとのこと。それなら納得だ。写真のシャッターを押してあげ、お二人さんに別れを告げて、僕は千畳敷に向かって下山を開始した。

 極楽平から20分ほどで千畳敷に到着した。下山途中からロープウェイ駅周辺の様子が見えていたので、混雑していることは薄々気付いていたが、到着後、改めて聞くと、ロープウェイに乗るのに2時間待ちだという。どうしようもない。整理券を受け取ったが、僕は672番目だった。10分に60人しか運べないのだから、確かに2時間ほどかかる計算だ。

 いらいらしても仕方ないので、僕は千畳敷カールを眺めて時間をつぶすことにした。近くの石の上で寝そべっていると、観光客らしき人が来て、そこで写真を撮りたいのでどいてくれと言う。何もわざわざ僕の寝ているところで撮らなくても・・・と思ったが、せっかくの清々しい気持ちに水を差したくないので、素直に譲ることにした。

 また、千畳敷カールを散策している時に、タバコの吸い殻や空き缶が登山道に捨てられている光景を何度か目にしたが、この素晴らしい景色を見ながら、平気でゴミを捨てる人の神経がまったく理解できない。何とも悲しい限りだ。

 ともかく、僕は好天の中で素晴らしい稜線漫歩を満喫することができ、この大いなる大自然に心から感謝しながら帰路についたのである。
宝剣岳から極楽平への下りにて(小生)
※下はスッパリ切れ落ちている危険な場所が多い。後の峰は南
アルプス連峰の白峰三山と富士山である。
※この画像は拡大で見られます。画像上を左クリックして下さい。
極楽平への稜線上より下ってきた
宝剣岳を振り返る。
※この画像は拡大で見られます。画像上を左クリックして下さい。
極楽平への最後の岩場を登る(小生)
※花崗岩の感触が何とも心地よい。
極楽平への稜線上より宝剣岳(右側)、中岳(中央)
および木曽駒ヶ岳(左側)を望む
※この画像は拡大で見られます。画像上を左クリックして下さい。
極楽平から千畳敷への下山ルート途中より宝剣岳を望む
木曽駒ヶ岳の下りで唯一見つけた高山植物
コケモモ (つつじ科 スノキ属)
その1へ
戻る