NSXオーナーズミーティング in もてぎ
(Advanced Course)
Vol. 26
2007/5/2
参加車両(ASTPにて)
 ゴールデンウィークの中日である5月2日、NSX オーナーズミーティング(1 day advanced course)がツインリンクもてぎで開催された。昨年7月、同ベーシックコース(2日間)に参加したので、2回目の参加である。

 9時受付だったので、道路混雑を予測し、少し早めに出かけることにし、自宅を6時半に出発した。今日の天気予報は曇りのち晴れだったが、いきなりの土砂降りに遭う。通り雨のようだが、気が重くなる。

 思った程の道路混雑もなく、現地に9時少し前に到着する。集合場所のASTPに行くと、まだ二人しか来ていなかった。受付を済ませ、不要な荷物などを下ろしていると、次第に参加者も到着し始めた。
 アドバンスコースなので、顔見知りの常連さんがほとんど。それにしても02Rがやけに多い。今回の参加車両は17台だが、10台ほどは02Rだった。

 定刻通り、10時に開講式が行われ、NSXの生みの親であるHONDAの上原繁さんの講義が行われた。その後、NSXオーナーズミーティングの特別講師である清水和夫さんの講義に移る。

 今回のインストラクターは、ASTPの平○さん、佐○さん、松○さんの3名。

 11時半からASTP内で記念撮影を行う。開講した時は雨が降っていたが、この頃には雨も上がり、空には青空が広がっていた。
練習前のブリーフィング
低μ路(スラローム)
 12時から14時までASTP内の低μ路での練習となる。2グループに別れ、それぞれ、低μ路スラローム、スリパリー、低μ路定常円旋回の練習を行う。

 てっきり12時から昼食とばかり思っていたが、予定表を見ると昼食は14時からとなっていた。あ〜、お腹すいたぞ〜。
 低μ路スラロームは幾度も練習しているので、比較的のんびりと練習したが、低μ路定常円旋回は初めてだったので、少し緊張する。

 まず、清水氏が運転する02Rの助手席に乗せて頂いて、旋回&ドリフトのコツを教わる。いや〜、見事なドリフト旋回をして頂いたので、目がまわり思いっきり気持ち悪くなりました・・・(爆)。でも、食事前でよかった・・・(爆々)。
低μ路(スリパリー)で練習する自車
低μ路(定常円旋回)
 過去2回、KSP主催のドリフト練習会に参加していたので、ドリフトでの定常円旋回は、そう簡単にはできないことは判っていた。

 やってみると・・・、低μ路になっているとはいえ、やはり予想通り、そう簡単にはマシンは操れない。横Gに耐えながら、何度もチャレンジ。

 車内のトランシーバから聞こえてくる清水さんの、「じょうず、じょうず」というお褒めの声が、嬉しいような、慰められているような、何とも不思議な心境でした。(自分ではマシンコントロールができているとは全く思っていなかったので・・・。)
 VIPルームで昼食後、いよいよ南コースで中速コーナリングの練習だ。

 南コースに移動し、まずは中速からのフルブレーキングの練習となる。ストレートを120〜140km/hまで目一杯引っ張り、目印のパイロンが置かれたところでフルブレーキングしながら第1コーナーへ進入し停止する。

 グリップを効かせながら確実にコーナリングしていかないと、アンダーで前方にすっ飛ぶ可能性がある。その先には谷があるので、ここを140km/hまで引っ張るのは結構勇気がいる。

 先日、ブレーキ換装していて正解だった。効きも抜群で、キュキュキュと、ABSが作動しながらコーナリングの途中で停止。清水さんの「はい! 完璧です!」のコメントに、単純な小生は大満足(笑)。
土砂降り後の南コース
(虹が出ていた)
南コース
 続けて、4グループに別れて、南コースをフリー走行。しかし、ブリーフィング途中で、雨がポツリポツリ。雷がゴロゴロ。全員、テント内に避難。土砂降りだ。

 コース内はあっという間に水浸しに・・・。あ〜あ・・・。程なくして雨は上がったものの、コース内は結構な水を蓄えてしまい、水しぶきを巻き上げながらの練習となる。
 南コースでの練習を17時に終了し、その後、ロードコースの東パドックに移動する。

 オーバルコースの第3コーナーの観客席付近にて、ロードコースを眺めながら、清水氏のブリーフィングが行われる。ここからの眺めは周りが開けているので気持ちが良い。

 今日のロードは正面ストレートをカットしたロード東コースなので、全長で3422mのコースである。ウェットコンディションなので、細かな注意点が清水氏より念入りになされる。
ロード走行前の清水さんのブリーフィング
オーバル第3コーナー観客席から眺めた
ロードコース
 その中でも印象に残ったのは、如何にリスクを少なくした走行ができるかということで、コーナリングの原則はアウトインアウトだが、こういうコンディションの時は、コース一杯に攻めるのではなく、常に1〜2メートル、コース内側を通過するようにし、いざという時に回避できる幅を自分なりに持つこと。

 こうしておけば、いきなりのコースアウトは回避できる場合もある。ただ、速く走るだけがサーキット走行ではなく、状況に応じ自分のリスクを少なくして走るのも、サーキット走行の大事なテクニックの一つだ。

 路面コンディションがつかめなかったら、絶対に突っ込まない。大丈夫だろう・・・運転は、こういうコンディションの時は絶対に禁物。

 だいたい、こんな話でした。ウム〜。なるほど・・・。さすがに説得力のあるお話でした。
 さて、18時頃からロード東コースの走行が開始される。まずは4グループに分かれての先導走行だ。コースは思いっきりウェットで何となく気持ちが悪い。先導車が徐々にスピードを上げていく。

 1周目、僕は最後尾。前方の車に続いて、第5コーナーへ時速約70km/hで進入した。途端、いきなりフロントのグリップが無くなり、ハーフスピン状態に・・・。とっさにカウンタを当て体制を戻したが、一瞬、何が起きたのか、判らなかった程だ。え〜! こんな速度で滑っちゃうの? それとも僕のテク不足? 前車は滑ってないので、そうかもしれない。

 でも、どうもコースはヌルヌル状態のようだ。カートのオイルなどが雨で浮き上がってきて、路面上に残っている可能性が高い。この半回転のアクシデントで、完全にビビリモードに・・・(爆)。もう、前方の車について行く気がしない。とはいえ、勝手に走行もできないので、恐る恐る後を追う。あ〜、疲れるな〜。
ロード東コース(第5コーナー)
車載ビデオからのクリップ画像
ロード東コース(ダウンヒルストレート)
車載ビデオからのクリップ画像
 周回を数回繰り返していると、第4コーナー出口で、1台の車がグラベルに捕まっている。ドライバーは安全地帯に向かって歩いている所だった。ということで、一旦、走行が中断されピットイン。どうやら車に支障はなかったらしく、20分ほどで自走で戻ってきた。その後、18時半過ぎからフリー走行となる。既に辺りは闇夜の世界だ。

 コースもハーフドライの状態に回復してきたので、ラインを外さなければ、アクセルも踏み込める。とはいえ、暗くて路面状態もいまいち見えづらいので、70%位の意気込み(爆)で周回した。ダウンヒルストレートでは185km/h迄に抑えて走った。18時55分にチェッカー。これですべての走行が終了である。

 このウェットコンディションの中で、全員、事故もなく無事終了することができて、ほんとうによかった〜。

■もてぎ ロード東コース フリー走行 (車載ムービー)
 ASTP内の教室に戻り、閉講式が行われた。今年から、配布されるLOG BOOKに記念写真を貼ってくれるようになった。また、インストラクターの一言もLOG BOOKに入れてくれるようになった。頂いた僕専用のLOG BOOKを開くと、清水和夫さんのサインと共に、「かなり乗れてきたと思います」というコメントが書かれていた。

 その後、下ろしていた荷物を積み込んで、もてぎを後にした時は腕時計の針がちょうど20時を指していた。闇夜にぽっかり浮かんだ満月を仰ぎながら、一人、帰路についた。こうして、長かった1日が無事終了した。

 NSX Owner's Meetingは参加費が少々高いのがたまにきずだが、NSX開発責任者である上原氏の話や、レーシングドライバー清水氏の的確で親切な指導が受けられるので、リピーターの方も多い。また、ASTPのインストラクターの方々もとても親切に指導してくれる。

 機会があれば、是非、また参加しよう・・・。
全員で記念撮影
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