2006年1月29日
PGM-FI警告灯・点灯の怪・・・
Vol. 3
2005年12月中旬、および2006年1月中旬の2回に渡り、愛車を運転中に突然PGM-FI警告灯が点灯した。取扱説明書によれば、「エンジン制御システムが異常の時に点灯します。運転中に点灯した場合は、高速走行を避けて、直ちにホンダベルノ店で点検を受けて下さい」と書かれていた。

2005年12月中旬に警告灯が点灯した時、直ちに最寄りのホンダベルノ店に車を持ち込んだ。NSXの場合、警告灯が点灯した時、内蔵コンピュータにエラーコードが記録される仕組みになっており、このエラーコードを後で確認すれば、おおよその原因が推定できるようになっている。

しかし、点検してもらったベルノ店の話では、何故かエラーコードが記録されていなかったとのこと。また、特段の不具合も確認できないことから、少し様子を見ましょうという結論になり、修理等は何も行っていなかった。

その後、1000kmほど走行したが、何も不具合は発生していなかった。そして、2006年1月中旬、再びこの警告灯が突然点灯した。前回のこともあったので、エンジンを切らずに警告灯が点灯した状態のまま同じベルノ店に車を持ち込んだ。点検の結果、今度はエラーコードが記録されており、それは「コード1」、即ち、「失火」というエラー内容であった。一番疑わしいのは点火プラグである。

警告灯が点灯している間、アイドリングもまったく正常で、異常らしき異常は感じられなかったが、念のため、プラグx6本を見込交換し様子を見ることにした。(NSX純正のハイパーイリジウムプラグU、Part No. H98515617Kに交換)


その後、不具合は確認されていないが、ある日、あることにハッと気づいた。それは、警告灯が点灯した場所が、2回とも全く同じ交差点であったことで、これは、もしかして無線電波からの誤動作? そう思い始めたのである。交差点には道路の混雑状況を遠隔地に伝える無線システム、携帯電話の中継局、ビーコン等、様々な無線送信設備が設置されていることがある。この何れかの無線電波により、PGM-FI警告灯が誤動作した可能性が否めないのである。

幸か不幸か、私は電磁両立性(EMCという)分野の業務に携わっているので、職業柄、どうしてもノイズによる誤動作ということを考えてしまう傾向にある。その後、NSXを所有する友人が訪れた際、2台でこの交差点を通過してみたが何も起きなかった。また、自身一人で数度、同じ交差点を通過しているが、同じ現象は今のところ確認できていない。

車両に搭載されているノイズ対策部品のうち、キャパシタの容量は経年劣化し、本来の静電容量を保てなくなってきます。この為、最初は効果的だったノイズ対策も、月日の経過と共に効果が薄くなってきて誤動作を起こし易くなった・・・、こういう可能性も否めません。

同じ場所で同じ現象が3度発生したら、それはもう、私の頭の中ではノイズによる誤動作が決定的ということになってしまう。内心はそうあってほしくはないのだが・・・。

新たな状況が判明したら、差し支えない範囲でウェブ上でご報告したいと思う。

◆ハイパーイリジウムプラグ
ハイパーイリジウムプラグに使われているイリジウム合金は、ニッケル合金や白金に比べて融点、硬度、強度、電気抵抗に優れた最高の電極素材である。しかも、電極を極細(0.4〜0.6mm)にすることにより、低い飛火電圧で強い火花を生成でき、着火性が格段に向上する。従来のプラグに比べて、全運転領域で確実な燃焼が得られ、エンジンの性能を最大限に引き出す。

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