2007年1月14日
オーディオシステム変更 - Part 2
(ヘッドユニット取付)
Vol. 46
純正のフットバススピーカユニット
 さて、どういうオーディオシステムにしようか、少し迷いましたが、純正のBOSE製スピーカボックスは捨てがたく、とりあえず、このボックスとスピーカはそのまま流用することにして、システムを組むことにしました。但し、BOSEのスピーカはインピーダンスが0.9Ωと低く、社外のヘッドユニットのスピーカ出力は4Ωで設計されていますので、このまま接続するとインピーダンスの不整合が生じ、最悪、ヘッドユニットの出力段のトランジスタ等が壊れます。念のため、フロアにセットされているBOSEのフットバススピーカのインピーダンスをネットワークアナライザで測定してみました。
 測定したインピーダンスの結果を右に示します。ドアスピーカとほぼ同じインピーダンスであることがわかりました。インピーダンスの小さいこのスピーカを、4Ω出力のヘッドユニットにそのまま接続すると、電流が本来の4倍強、流れる計算になりますので、ヘッドユニットが壊れる可能性が大きいです。(壊れるかどうかは、どこまで余裕を持ってヘッドユニットを設計しているかに依存します。)

 この為、当面の対策として、ヘッドユニットのスピーカ出力端子とBOSEの各スピーカ入力端子間にインピーダンス整合器を入れることにしました。こうすれば、純正のドアスピーカ&スピーカボックス、フットバス、リアセンタースピーカは、全てそのまま流用できることになります。
フットバススピーカの入力インピーダンス
ALPINE MDA-W925JS
 ただ、0.9Ωで最適化されたスピーカを4Ω系でドライブするということになりますので、もしかすると、スピーカのコーンの動きが悪くなる(低域の音質が劣化する?)かもしれません。とりあえず挑戦してみて、結果を見てから必要に応じて次を考えることにします。

 さて、前置きが長くなりましたが、ヘッドユニットは、少し悩んだ結果、ALPINEの最新の2xDINモデルMDA-W925JSという機種にしました。1CH/50W x 4チャンネル出力が備わったモデルです。メディアもCD/MD/MP3/iPodに対応しているので、私には充分過ぎる程の仕様です。赤のイルミネーションの機種もあり、NSXのオレンジ系のイルミネーションにマッチしそうでしたが、文字が見づらそうだったので、オーソドックスなブルーのバックライトのモデルにしました。

 問題はセンターコンソールパネルを2xDIN用にカットしなければならないことです。ウム〜。
 自信があれば自分でカットするのですが、ヤスリのかけ方次第では、メッキが剥がれたりして結構厄介なことを知りました。また、位置合わせも大変そうで、今付いているセンターパネルの上部に目立つキズもあることだし、ここは思い切ってカッティングされているものを専門業者から購入することにしました。塗装色も2色から選べましたが、今までと同じブラック系にしました。色の違和感が無いように、灰皿のカバーも同じ色で塗装してもらいます。また、幸いなことに、ヘッドユニットの取付ステーや、ホンダ車用配線コードキットも付属していたので、面倒な作業をする必要が無くなりました。(購入先はこちら、NSX amp outsource kitというのを購入しました。)

 ヘッドユニットを外す前に、使用していたCDチェンジャーにセットされているオーディオCDをすべて取り出します。(後では取り出せなくなります。)また、今まで調子の悪かったオーディオの不具合箇所も探索してみましたが、こういう時に限って現象が現れず、不具合箇所の特定は諦めました。
純正のヘッドユニット
センターコンソール
 さて、注文していた商品が届いたので、休みを利用して早速取り付け作業です。まずは純正のヘッドユニットを取り出す作業から始めます。まだ生きているユニットなので、少々もったいないですが、ここはスパッと割り切ります。

 まずはセンターパネルを外します。このあたりは何度もやっているので、順調に作業が進みます。最後にヘッドユニットを取り外します。
 今まであの手この手で色々とメンテしてきましたが、このヘッドユニットともついにお別れです。カセットのところにCDがついていたら、私には充分なんですけどね・・・。
純正のヘッドユニット(ALPINE製)
センターパネル(左側が純正)
 取り外したセンターパネルに付いているシフトブーツ、フォグスイッチ類を、2xDIN用に改造したパネルに移植します。灰皿&シガープラグ、エアコン温度センターのユニットはセンターパネルには取り付けず、後で車輌側に取り付けます。(センターパネルに取り付けると、2xDINオーディオの下部が邪魔になって、センターパネルが取り付けられません。)
 購入した改造キットには、取付用ブラケットが付属していました。純正のヘッドユニットは上下4ヶ所で固定するようになっていますが、このブラケットは下側の2ヶ所で車輌側に固定する構造です。
ブラケットを取り付けた状態
取付用ブラケット
ホンダ車用配線コードキットの接続
 次に購入したヘッドユニットに付属していた配線コードを取り付け、この先に、ホンダ車用配線コードキット(Nishikori NBC-572H \1,500)を接続します。ヘッドユニットの取扱説明書に従って、配線を間違えないようにします。

 これで、ヘッドユニットの下準備は完了です。
 次にBOSEスピーカユニット内のアンプ基板を取り外し、アンプへの配線をバイパスます。同時に、インピーダンス整合用のパッドを入れ、ヘッドユニットのスピーカ出力から、スピーカを見た時のインピーダンスを4Ωにします。

 おそらく、正攻法はオーディオ用のマッチングトランスを用いて、インピーダンスの整合を図ることでしょう。ネットで探してみましたが、手頃なものが見つかっておりませんので、とりあえず抵抗負荷で代用することにします。これらは、いずれにしても悪あがきの域で、究極的には、4Ωの入力インピーダンスで最適化設計されたスピーカに換えるのが一番であることは言うに及びません。
アンプをバイパスし、整合用パッドを挿入
(フットバススピーカ)
アンプをバイパスし、整合用パッドを挿入
(ドアスピーカ)
 この作業を、左右のドアスピーカとフットバススピーカに対して行います。
 これで取り付けの為の全ての下準備が完了しました。
下準備が完了したスピーカユニット群
ドアスピーカユニットの取付
 左右のドアに、それぞれのドアスピーカユニットを仮止めします。続けて、フットバス・スピーカユニットも仮止めします。

 次にセンターコンソールにヘッドユニットを取り付けます。背面の配線を接続し、下2ヶ所のアンダーブラケット部を車輌側の穴に合わせ、ネジ止めします。

 この時点で、各スピーカから音が鳴るか、ヘッドユニットの電源を入れて確認します。オー! 鳴った鳴った〜。(当たり前ですが、嬉しいものです。)配線ミスも無かったようで、すべてのスピーカから音が出ました。
 すべて問題ないことを確認したら、ドア部分を組み立てて元通りにします。

 センターコンソールにエアコンユニットを取り付け、灰皿のユニットを取り付けます。次にセンターパネルを取り付け、ヘッドユニットがきちっと収まることを確認します。

 後は、センターデフロスタ、時計、センターアームレストを取り付ければ完了です。

 灰皿を開閉する際、灰皿の蓋上側が少しパネルに接触してますが、一応開閉可能です。(でも、ここって、車内でタバコを吸わない私は、ほとんど開けることないですが・・・爆)。
ヘッドユニットの取り付け
完成状態
 なんだかんだで、全ての作業が終了する迄、2日間強、時間にして約16時間程かかってしまいましたが、どうにか取り付けることができました。

 ウム〜、ブルーのイルミネーションが目に新鮮で良いですね〜。
■IMPRESSION
 入力インピーダンスが約1ΩのBOSEスピーカを整合パッドでマッチングさせたとはいえ、4Ω系でドライブすることになりますので、ドライブ不足で、もしかして低音域がうまく出ないかも・・・と心配していました。でも、私の悪い耳(爆)で視聴した限りでは、全然、問題ありませんでした。

 もしかして、今までの純正オーディオより良い音が出ているかもしれません。(あ! ちょっと言い過ぎかも・・・、ま、作業者の思い入れがありますので、ご勘弁を・・・。) 音に余程こだわりのある方は別にして、普通に聞く分にはまったく問題ないです。
青いイルミネーションが新鮮に写ります・・・
交換後
■余談
 前々から気になっていたのですが、サーキットなどを走行中、カーナビの電源を切りたいのですが、スイッチが無く、動作させたまま走っていました。使わない時は無用のトラブル防止と省エネの為、電源を切りたいところ。

 今回、作業のついでに、カーナビの電源をオンオフできるように、外部にスイッチを付けたのですが、作業中、フロアの配線群を引っ張ったら、ズボッと3本のリード線がどこかから抜けてしまいました。その元を探すのにえらい苦労を強いられ、結局、スイッチ一つ付けるのに2時間もかかっちゃいました。

 配線したの誰だって? ホンダのディーラーさんです。ちょっと信じられない・・・です。正規ディーラとはいえ、申し訳ないが僕の中での信頼は多いに揺らいでしまいました。お金を取って作業するんだから、もっとプロらしく、良い仕事をしてください。お願いします。
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