2021年5月31日
タイヤ空気圧モニタリングシステム(TPMS)
Vol. 164
NSXに付けたTPMS
写真の表示値は、F 2.0 / R 2.5に
空気圧を調整した直後の状態
 昨年11月より、普段乗りのジムニーに、大陸製の安価なタイヤ空気圧モニタリングシステム(TPMS)を付けているが、性能も良く、安定して動作していたので、同じ製品をNSXに付け、サーキット走行に耐えられるか、試してみることにした。本体のモニターはソーラーバッテリー充電式なので、電源を配線する必要がなく、簡単に設置できた。センサーx4ヶはボタン電池内蔵で、重量は12g/個である。

 このセンサーを付けた状態でサーキット走行をした場合、懸念材料は以下の2つが考えられた。

 1) タイヤバランスの乱れによる無用な振動の発生
 2) エアーバルブに加わる強い遠心力によるバルブ根元からの空気漏れ

 5月30日、ツインリンクもてぎの南コースおよびロードコースを走行する予定が有ったので、このシステムを装着して走ってみることにした。

 走行前のタイヤ空気圧は、普段使っているBSのタイヤゲージを使用し、以下の値に設定した。普段より低めに設定した理由は、可能であれば、走行途中で空気圧調整を省く為である。

 フロント: 1.9 Bar (190 hPa)
 リア: 2.3 Bar (230 hPa)
 普段、サーキットを走る際は、走行前に空気圧を調整し、走行途中で、数度、ピットロードに戻り、空気圧を再チェックし、目標値より上昇している場合は、ゲージに備わっているDECOMP機能で、減圧するようにしている。

 さて、今回、ロードコースを10ラップほど走った際に、モニターが示したタイや空気圧の最高値は、以下の通りで、ほぼ想定値(目標値)であった為、途中で空気圧調整は行わなかった。

 フロント: 2.2 Bar (220 hPa)
 リア: 2.6 Bar (260 hPa)

 外気温(路面温度)にも依存するだろうが、5月の気候においては、低めの設定値で走行スタートすれば、途中、空気圧調整を行わず、その値を車内でモニターするだけで、済みそうである。予想以上に上昇した場合は、減圧すれば良い訳だし、そういう意味では、リアルタイムで空気圧が把握できるのは大きなメリット(安心感)である。

 また、本機の測定誤差だが、±0.1 Bar (10 hPa)はあると思って、あくまで目安として使用したほうが良い。

 なお、前述した懸念事項2つについては、特に異常を感じることは無かったので、少なくとも、今回の検証結果では、180km/hの速度域までは使えそうである。以上、あくまで私見であるので、導入される諸氏は自己責任で行って頂きたい。
TPMS Sensor