2001年3月31日 作成 | ||
東北 飯豊連峰縦走 |
1973(S48)年4月30日〜5日 |
4月30日 | 晴れ | 上野発23:54〜(ばんだい6号) |
5月01日 | 曇り | 山都 06:02/08:00〜(バス)〜一ノ木〜(車)〜川入09:20/09:35〜地蔵山 14:50 (幕営) |
5月02日 | 曇りのち雨 | 起床 05:00 キャンプ地発 06:30〜三国岳 07:35〜切合小屋 09:35 (小屋に避難、消灯 21:30) |
5月03日 | 雨(強風) | 起床 03:30 小屋出発 06:15〜飯豊山神社 08:20 (神社に避難、消灯 20:30) |
5月04日 | 曇り(強風) | 起床 03:00 神社発 06:30〜地蔵山 10:30/11:15〜飯豊鉱泉 13:45 (鉱泉泊) |
5月05日 | 晴れ | 川入 09:10〜一ノ木 09:40/10:00〜喜多方 11:10/15:15〜上野 19:58 (解散) |
メンバー: 山口(CL)、沖(SL)、渡辺、半田、中満、黒川、勝又、杉谷 | ||
会費(交通費/食料費): \7,000/一人 ※山行計画書&報告書有り | ||
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山岳会に入って丁度1年が経過した。会では2年前の5月にも飯豊連峰の縦走に挑んだのだが、残念ながら雨に阻まれて敗退していた。こんな背景もあって、今回、女性1名を含む計8名にて、再度、飯豊連峰縦走に挑戦することになった。 飯豊連峰は越後山脈の北端に位置する東北地方の一大山岳地帯だ。山容が険しく高い峰々が連なる姿は、本州ではこれより北にはない。三国岳を境に、山形県、福島県、新潟県の三県にまたがる。我々は、山都駅よりバスとトラックを乗り継いで、地蔵山への登山口である川入の部落にたどり着いた。 ここより本格的な登りが始まる。とにかく荷物が重い。自宅で荷造り後、あまりに重かったので、出かける前に計量してみたら43kgもあった。この位の重さになると、一人ではおいそれとは立ち上がれない。「何でこんなに重いんだ!」と、心の中でブツブツ言いながらも、こんなところで弱音を吐く訳にもいかないので、必至になって登った。途中より残雪が出てくるが、まだアイゼンを装着するほどではない。やっかいなのは、雪の上を歩いていると、時々、膝くらいまで足が潜ってしまうのだ。この潜った足を引き出すのがまた一苦労だ。荷物を背負っていなければどうってことはないのだが、40kgを越す荷物を担いでいると、おいそれとは足は抜けない。必至で足を抜くたびに体力を消耗していくのがわかる。地蔵山まで3時間ほどの登りだが、頂上につく頃には、かなりへばってしまった。そんな僕を見かねたのか、今日はここで幕営するということになり、内心ホッとしたのである。 翌日は天気が悪く、小雨の中、雨具を付けて出発する。剣ヶ峰を通過する頃より雨足が強くなり、種蒔山に到着する頃には、強風混じりの雨に変わり、ガスが発生してくる。このガスは次第に濃くなり、しばらくすると一寸先も見えないほどになってきた。そうこうしている内に、僕らはコースを外れてしまう。途中で、コースの様子が違うのに気づき、しばらく引き返すことにする。この時、我々が間違えたルートに2人組のパーティが足を踏み入れていたので、声をかけて、一緒に引き返す。彼らは切合小屋から三国岳に向かう途中とのこと。彼らに切合小屋へのルートを教わり、彼らには三国岳へのルートを教えて別れる。先ほど入り込んだ尾根は、どうも1本松への尾根だったようだ。やっとの思いで、切合小屋を見つけ、今日はここに避難することにする。切合小屋の中は思ったより広く、数十人もが楽に生活できるほどのスペースがあった。びしょぬれになった衣類を必死になって乾かす。 縦走3日目は、昨日に続いて朝から大雨だった。雨具を付けて出発するが、すぐにびしょぬれになる。飯豊本山に着く頃には雨風ともさらに強くなり、これより先に進むのは無理と判断して、飯豊山神社に避難する。 縦走4日目の朝は、風は強いものの、雨はあがっており、「これは行けるぞ」と一人意気込んでいたが、リーダーから「川入に引き返す」との話があった。まったく残念な限りだが、燃料の石油もかなり使っており、これ以上縦走を続けるのは困難な状況だった。 3日間かけて登ってきた道のりを、わずか半日で下ってしまった。少々、複雑な思いであったが、ともかく、疲れた体を飯豊鉱泉で癒すことができた。 こうして、我が山岳会の飯豊連峰縦走の挑戦は、2年続けて雨による敗退という結果に終わってしまった。個人的には、生まれて初めて東北の山へ足跡を残すことができたので、敗退したとはいえ、それなりに満足していた。ただ、うかつにも下りの雪面で滑落し、ザラメ雪で左手を怪我してしまったことがちょっぴり悔しかった。 |
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