北海道の旅(道中記) 2002年8月17日作成
8月1日(第1日目)
自宅〜茨城県大洗港〜(フェリー)〜苫小牧
走行距離(自宅〜大洗港):114km
フェリー航路航行距離(大洗港〜苫小牧港):751km
フェリー所要時間:約19時間
天候:晴れ
備考) *マークの画像はデジタルカメラで撮影したものであることを表します。
大洗水族館
 いよいよ世にも珍しい中年おやじの北海道一人旅の始まりだ。連日の猛暑の中、自宅を13時ちょうどに出発する。渋滞もなく2時間程で大洗港についてしまった。乗船手続きをするにはまだ早いので、時間つぶしに近くにある大洗水族館に行ってみた。入場料が大人1800円と時間つぶしにしてはちと高いので、入るのは止めて外から眺めるだけにした。

 15時30分頃、東日本フェリーの受付に行って乗船手続きを済ませ、出航までの間、近くをブラブラした。今回乗船するフェリーの名は「へすていあ号」、苫小牧までの車両代が23,000円、それにB(2等)寝台の差額が3,000円の計26,000円である。フェリーを使わずに高速道路で行くとこれ以上の金額がかかり、寝ていれば苫小牧についてしまうのだから、その苦労も考えれば断然フェリーのほうがお得だ。

 実のところ、今回の旅行は急に思い立ったものなので、フェリーの予約をしようとした時は、チケットは既に完売状態だった。あちこちの旅行社に電話をし、かろうじて1枚のチケットを見つけたのだった。大洗までの帰りのフェリーチケットは入手できず、しかたないので、室蘭から青森県の八戸までのフェリーを確保しておいた。だから帰りは700kmほどの道のりを運転してこなければならないのが少し憂鬱でもあった。

 17時を少し過ぎた頃、乗船が始まる。聞けば今日は車両が少ないとのこと。必死になって乗船券を入手しただけに、何か狐に摘まれた感じだった。僕はこの歳になるまで寝台付きのフェリーに乗ったことはなかったので、どんな感じなのか興味津々だった。客室は3つのフロアーに分かれており、僕の予約した2等寝台は一番下のフロアーにあった。上に行くに従ってグレードが上がるということのようだ。

 寝台の部屋は左右2段にそれぞれ6つのベッドがあり、1部屋12人用だった。僕は一番奥の2階のベットだった。ちなみに男女の区別はないようで、部屋に入った時、女性がいたのでちょっと戸惑ってしまった。僕の下は一人旅らしき女性だった。率先して挨拶をしたが、なんか素っ気ない感じで、その後、直ぐにベッドのカーテンを閉ざしてしまった。

 僕は部屋に荷物を置くなり、すぐに大浴場へ向かった。実のところ、そんなものがフェリー内にあるとは思ってもいなかったのだが、念のため着替えと洗面道具を持ち込んで正解だった。風呂は普通の銭湯に入っているような錯覚を受けるほど広く快適で、窓越しに見える大洗港の眺めはなかなか良かった。

 出航前に早々と風呂に入ってしまったので、デッキで涼んでいると、10分遅れの18時40分、いよいよ出航である。出航を知らせる汽笛を聞きながら、次第に遠くなる大洗港の灯火を、しばし一人で眺めていた。その後、夕飯を食べに船内のレストランに行ってみたが、バイキング形式で一人1600円とのこと。高いしそんなに量も食べられないので、ここは一つ節約しようと、船内の自販機でカップヌードルを買い、一人デッキに出て食べた。

 やることもなくなったので、20時頃には自分のベッドに横になり、今日の出来事を日記につけた。普段、日記などつける習慣はないのだが、出かける前、この旅では毎日の出来事を日記につけようと決めていた。日記を書くなんて何十年ぶりだろう?(爆)

 苫小牧までの所要時間は約19時間で、寝入っていれば意外と早く感じるだろうが、僕は朝の4時頃にはすっかり目も冷めてしまった。それから到着までの間、船内をブラブラしていたのだが、時間が経つのが結構長かった。同じ部屋にいた若者達が爆睡する姿をみて、本当に羨ましかった。彼らにとって苫小牧までの時間は、さぞや短く感じることだろう。
乗船したフェリー「へすていあ号」*
フェリー内部
遠ざかる大洗港
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