Vol. No. 12 2002.02.16 upload
パソコンに貼ってある「VCCI」マークってなあに?
 電気製品から意図しない不要な電波が漏れ出ていることは、既にVOL−9でお話しました。これらの不要電波はテレビやラジオなどに妨害を与える恐れがありますので、世界の主要な国ではその電波の強さの上限を定めており、ヨーロッパやアメリカでは法律により規制しています。日本では電気製品の品目により規制の形態が異なります。例えばパソコンやOA機器などのいわゆる情報技術装置は、関連する業界団体が設立した「情報処理装置等電波障害自主規制協議会(略称:VCCI)」という組織により規制されています。この組織の名前が示すように、法律による規制ではなく、業界団体による自主規制の形態をとっています。

 VCCIへの加盟は任意ですが、加盟した場合、その会員会社はVCCIが定める不要電波の諸規則に従わなければなりません。そして一定の基準をクリアーした製品には下記に示す「VCCI」ロゴを表示することができます。ですから、お手元のパソコンに「VCCI」のロゴが表示されているということは、そこから発せられる不要電波は一定の許容値以下であるということを表しています。但し、テレビやラジオに一切妨害を与えないということを保証されている訳ではなく、パソコンをテレビやラジオに近づけすぎたりすると、妨害を与える可能性が無い訳ではありません。あくまで、不要電波の強さは一定の強さ以下であるということです。

クラスB 情報技術装置

 なお、VCCIの規制では、情報技術装置をクラスAとクラスBの2つに分類して、それぞれ異なる許容値を設けています。主に家庭内で使用する装置にはクラスBを、それ以外の環境で使用する装置にはクラスAの許容値が適用されます。もちろん、クラスBの許容値のほうが装置にとっては厳しい要求になります。


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